Poem -Gift Collection-
あの日の自分を抱きしめて
膝を抱えてまるぅくなる 子供
扉の陰 ひっそりと顔をのぞかせる 子供
びくびく びくびく
怖いのは叱られることじゃない
あっちへ行ってなさいって 仲間外れにされること
にこにこ 笑顔で残酷な言葉吐く 子供
気に入らない ぽかすかすぐさま手を出す 子供
我がまま気ままに
人を傷つける恐れも知らず
人を傷つけたことにも気づかず 子供だからと許されて
どうして? なんで? わかんなぁい
ぷぅっと頬をふくらませる 子供
答えをくれない大人は意地悪 そう思ってる
大人だってわかんない そんなことはたくさん
だけどあの頃見上げた あの瞳はなにもかも知っている気がした
足元にじゃれつき 腕にぶらさがり
抱っこ おんぶ 肩車
かまってかまってかまって
全身で訴えた
やさしいぬくもりが抱きしめてくれるのを
なんの疑問も持たず 信じてた
巡る月日が姿を変え
遠くなる日々が記憶からすり抜け
想い出とそれが名を変えても───
あのぬくもりはいまだこの胸の中
あの頃の無邪気さなくした今も……
思い出せば信じられる あの瞳
覚えている 思い出せる
口の端 浮かぶ笑み
幻のぬくもりに抱かれ 優しきまなざし注がれ
浸る夢の中……
あの日の自分を抱きしめて───
for 天慈 in「SISワールド」(2000 oct 28)
天慈さまのキリ番リクエスト。何Hitだったかはこれまた記憶のどこか…。フリーテーマでした。個人的には結構お気に入り。なんだか懐かしい空気を感じていただけたらいいな。